浪岡剛 中澤和宏 松枝久恵 是友弘子 田村華世

 

石田幸栄(イシダ ユキエ)さん

1970年代 仙台市でお生まれ
5歳のとき岩見沢市に転入して以来、現在は札幌市内に在住
1995年 鍼(はり)・灸・マッサージ師の国家資格を
      得る
2010年 東洋はり医学会札幌支部に入会
2013年 現在は札幌市内『北2条マッサージ』に
             勤務し中堅の治療家


   『北2条マッサージ』
      札幌市中央区北2条西2
      TEL011−252−2228

 

インタビュー当日は札幌市内の友人の治療室での勉強会に

同行させていただき、石田先生からお話をうかがいました。

 

 Q:年齢をお聞きして、驚きましたが・・・周りから年齢よりお若く見られませんか?


 A:お恥ずかしい…小さい頃からおてんばだったし、ミーハーなので子供っぽいんだと思う(大笑い) 小学校3年生から親と離れて盲学校の寮に入ったんですね。わたしより幼い子どもたちが、毎晩寂しくて泣いたりしているのを「お姉さん」の気持ちで面倒みたりしているうちに、にぎやかな性格になったのかも…。


 Q:現在のご家族は?さしつかえなければ教えていただけますか。

 


 A:ハイ、わたしと同じく鍼灸師の夫と二人です。わたしも外へ出て勤めているので、日常生活はとても夫に助けられているんです。


Q:そうですか。お互いの仕事の理解もしやすいですね。
ところで、鍼灸・マッサージ師になられてから5年後に東洋はり医学会に入られていますね。この間どんなことがあったんですか?


A:最初に勤務した鍼灸院の大先輩の先生に「東洋はりの経絡治療が合っていると思うよ!」と、わたしの身体を心配してくださったことがキッカケになりました。就職して間もなく、わたし…頻尿や冷え性、貧血などがひどくなって、お仕事にも差しさわりが出てきたんです。漢方薬も飲んでいたんですけど、効果がないみたいで困っていました。

 


 Q:就職早々、大変な一大事でしたね〜!
   では、先輩先生のアドバイスを…。
 A:ハイ、その先生が独立開業されたので、治療を受け に行きました。東洋はり医学会で長年、経絡治療を研究されている先生でした。


 Q:ワラにもすがるというお気持ちでしょうか?
 A:ワラどころか、大木に助けられたというか・・・とにかく、ビックリしたんです。鍼(はり)がこんな感じになるなんて。鍼が接触した瞬間に経脈に沿って「ツーー」っと電気のようなものが手足の先まで走るんですヨ〜。これが「気」というものかと初めて体験したんです。何回目か治療を受け続けている内に「頻尿」や「冷え性」が無くなってきました。

 
Q:そりゃァ衝撃ですね〜。ご自分で体感したんですか!

 
A:ハイ、それまでは刺激鍼(数センチ刺す鍼)しか勉強してこなかったので、わたしにはその手法では合わなかったのでは・・・と。それで、経絡治療を自分でも身につけたいと思って、2010年に入会させてもらいました。

 

Q:札幌支部に入会したことで日常の石田先生の患者さんとの接触で、何か変わったことがありますか?
A:患者さんが症状を訴えられたとき、以前は筋肉か神経にしか目配りができなかったんですけど、経絡治療を勉強する内に、内科的や精神的なこと、自律神経なんかにも気配りができるようになったと思います。まだまだ、未熟ですけど(笑い)。患者さんのカラダの中から治っていくような治療を自分もやれるかも・・・少し自信もつきました。

 

 

Q:日頃どんなことを治療現場では心掛けているんでしょうか?


A:そこなんです!それが課題なんですヨ〜。ついつい夢中になって、患者さんをラクにしようとして、鍼を当てる数やお灸を多目にしてしまうんですね。「あれも、これも…盛りだくさん」になってしまって、どの治療が効いたのかわからなくなってしまう時もあります。

 

ですから、最小限の施術で最大の効果を出すにはどうするか・・・
毎月の東洋はりの例会で先輩の先生方から手取り足取り教わっています。

Q:石田先生、目がお悪いから「手取り」で手を添えて教えていただけるのは助かりますよね。


A:そうなんですね。ですから…わたしのように目が不自由でも、一度聴講に来てみられるといいと思います。わたしの実感ですから。鍼灸の世界が広がるというか・・。おすすめします!!
(毎月第二日曜日に札幌支部の例会があります。当ホームページに案内があります)

 

 Q:話変りますけど、石田先生は余暇はどんなふうにお過ごしなんですか?
 A:前にも言いましたけど、わたし ミーハーなもんで、コンサートに行くのが好きなんですよ〜。ミーシャや小田和正さんや安全地帯なんか大好きで、会場に行って盛り上がるんです。小学校に入る前は習いごとよりも、自転車で突っ走るほうが好きだったから・・・。根はオテンバなのかも(笑い)


あッ、ただ…飛んで歩いているばかりだと思われると困るので、もう一つ好きなのは、録音図書での読書も好きなんです。ボランティアの方たちが吹き込んでくれた本をCDで聴いて楽しんでいるんです。


Q:なるほど、「動」も「静」も活発なんですね。石田先生の明るさで患者さんも暗い気持ちから脱することができそうですね。今日は貴重な学習の時間におじゃましました。


A:こちらこそ、ありがとうございました。


<石田先生のインタビューを終えて>
「台所で圧力鍋を大噴射させて、部屋中をダシ味の霧にしてしまったァ〜アハハ」と、失敗を笑いとばす石田先生はどこまでも底抜けに明るい。でも、高校に入ったころ、徐々に視力が悪化する中で、周りに知られたくなくて、隠そうとしていた…と苦しんだ思春期のお話も聴かせていただいた。覚悟を固めて現在の道を前向きに進む姿勢から、包容力の豊かなプロ鍼灸師の片鱗に触れた気持になりました。(石川幸康)

 

 

 

 

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